
| タイトル |
穢翼のユースティア |
||
|---|---|---|---|
| メーカー |
AUGUST |
発売日 | 2011年4月28日 |
| 原画 | べっかんこう | シナリオ | 榊原拓 ほか |
| 評価 |
87点(100点満点中) | ||
数多あるエロゲーメーカーの中でも恐らく現在の五本の指を挙げるとすれば入るであろう、ご存知
トップクラスメーカーAUGUSTの久しぶりの完全新作は、今までの(少なくとも初見は)ライトな萌えゲー
な雰囲気から真逆に一転、ダークファンタジー色の濃いあからさまなストーリーゲーに。
元々AUGUSTの作品自体、殆どのタイトルにおいて後半はシリアスな展開、ないし超展開とすら呼ばれる
シリアス変化を起こすものが多いですし、個人的にもどちらかというとそれら重い展開に入ってからの方が
このメーカーの作品は面白いと思っていただけに、この方向性は期待できるだろうと思っておりましたが
しかしやはり一方でこのメーカーがトップ足りえる一翼を担うのはその明るさ、萌え、キャラクター性からくる
ライト層の取り込みがあっただけに、今までのファンがどう思うだろうか、どう評価するだろうかというところが
このメーカーの地力の見せ所であり、この作品の評価の大きなウェイトともなるだろうと思っておりました。
で、その結果はと言えば、少なくとも出来という意味ではかなり上々でしょう。システム、音楽、演出、絵、
そしてシナリオと、完成度の高さは確実に今までの作品を全てにおいて上回っており、やはりこのメーカーは
業界を牽引できるだけのトップブランドであるという強さを改めて体感できるものでした。
そして作風としても十分に当たり。今までの作品のシリアスパートをより煮詰めたような作りで、世界観設定や
雰囲気作りも圧倒的なほど巧く、話の構成による吸引力も抜群で、今までの作品が「萌えゲーの
デファクトスタンダート的作品」だったとするなら、本作は「ダークファンタジのデファクトスタンダート」
と言えるだけの面白さを備えており、こういった作品を好きな方ならほぼ値段相応以上には楽しめるだろうし、
そこまででもない既存の萌えゲーファンを引き込めるだけの力も備えていると思います。
ただ、ここはあくまで「備えている」程度ではあり。一応全体的に過去のAUGUST作品を踏襲するかのような
キャラや話の作り方などの癖は散見され、ライト層を取り込む努力は確かに見て取れるのですが
しかしその9割以上を取り込めるかと言われればやはり首をかしげるか。ルート構造などの問題もあり、
やはりどうしてもヒロインとの恋愛の楽しさなどは既存作品よりも劣ると言わざるを得ず、キャラそれぞれの
印象も薄いため、過去の作品と比べると長く愛されるゲームとなるかはなかなか難しいかもしれません。
また、ラストの展開はかなり賛否別れそう。かなりこのメーカーにとっては挑戦的で実験的な感じがあって
個人的には評価しますが、どう受け入れられるかは今後プレイ済みの人が浸透していくのを
興味深く着目していきたいなぁとも思いました。
しかしとりあえず、間違いなく非常に完成度の高い、エロゲー、ギャルゲーとして満ち足りた一本なのは確か。
やりごたえのあるかなり面白い一本です。既存オーガストファンのみならず、こういう作風のゲームが好きな人は
ぜひとも手にとってみてほしい作品だと思います。
以下長文感想。
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